よつ葉会

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11月号のイチ押し!

安心野菜は仲良し夫婦の二人三脚で♪

杉田重則さんの有機玉ねぎ

 

北海道の北東、女満別空港から車で30分ほどのところに、杉田さんの農場はある。

杉田さんの玉ねぎは2001年に有機JAS認証を取得している。

一般的な玉ねぎは、産地に関わらず、土壌消毒や殺菌、除草に使う農薬が心配だ。

そんななか、杉田さんは、26年前から無農薬に取り組んできた。

そのきっかけは、東京育ちのるみ子さんと結婚したことなのだという。

北海道が大好きで重則さんと結婚したるみ子さんは、以前から、添加物や農薬に関心のある女性だった。

そこで北海道に来てみたら、農薬や化学肥料に頼る農業を目の当たりにした。

その時、るみ子さんが言うには、「単純に、消費者として違和感を覚えて」しまった。

でも、いきなり農薬も化学肥料もやめて、収穫できなくなったら生活していけるのか…。

そこで夫婦で話し合い、家庭菜園で有機肥料や漢方などの忌避剤を試してみることにした。

それからが大変だった。

理想に向かって歩きだしたものの、最初の3年は収穫できないことが続いた。

「でも、自分から言い出した手前、弱音は吐けないでしょ?」と、るみ子さん。

無農薬栽培は、雑草との戦いでもある。

最初は小型除草機が使えるけれど、葉っぱが育ち畝が狭くなると手作業が必要になる。

もちろん、畑を見回って、雑草が伸びる前に抜くのだが、敵も抜け目が無い。

抜いたそばから、風に乗って新たな種が飛んでくるのだ。

なんといっても100アールの畑は広い。

しゃがんで草むしりをするなんて、聞いただけで気が遠くなる。

お手伝いの人も頼むので、人件費もかかる。

それでも、重則さんとるみ子さんは初志貫徹。

「無農薬で育てられて、それだけで嬉しいし、待っている方に今年もお届けできると思うと、うれしいです」。

有機認証制度が始まる前、るみ子さんは、照れながらそんな言葉を聞かせてくれた。

育てる人が嬉しくなる玉ねぎ、かぁ。

杉田さんの有機玉ねぎは、10㎏単位で宅配でドンと届く。

嬉しい気持ちが10㎏の玉ねぎになって詰まっているのかな。

食べるこちらも、ワクワクしながら待つことにしよう。

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